第53号(平成10年4月15日)

繭と生糸生産日本一の群馬県に

絹のテーマ館『日本絹の里』新設オープン 

 群馬県は、現在国内繭生産の40%、生糸生産の25%を占める日本一の蚕糸県です。群馬県ではかねてより、創意工夫の上にたって21世紀に向け新しく個性豊かな絹製品や絹素材を開発し、どこにも真似のできない『付加価値の高い蚕糸業』を目指して積極的に活動を進めています。

 この活動の一環として『世紀21』という蚕品種が造る生糸『ぐんまシルク』での新製品の開発の試みや、消費者と繭生産者の交流を積極的に進めることとしました。そして、交流の拠点としてこの度『絹』のPRセンター『日本絹の里』を新設して開館する事となりました。

 一般公開は4月24日〈金)よりとなります。なお開館特別展“シルクは時空を超えて”が同日より5月25日(月)まで催されます。

 常設展示の主なものは、@群馬県の蚕糸業、A群馬県を代表する織物産業、B発見繭玉ワールド、Cシルクの川、Dカイコとシルクのサイエンス、E世界の衣装をまとってデジタル写真を撮るクロマキースタジオ、F染織体験コーナーなどの他にもシルクを面白く為になり実体験できる内容が盛沢山にあります。ゴールデンウイークのなどを利用して是非ご観覧下さい。

      群馬県「絹の里」 

・開館時間9=30〜フ=00(入場は16=30まで)
・休館日毎週火曜日(当日祝祭日の場合は翌日)
・場所群馬県群馬郡群馬町大字金古888−1
・交通 JR前橋駅からバス30分「日本絹の里前」下車徒歩1分、JR高崎駅からバス20分「金古四ツ角」下車徒歩20分関越自動車道「前橋l.C」から車で15分一入場料 一般200円、大学生・高校生100円、65才以上、中学生以下は無料団体は20名以上料金2割引・駐車場あり無料


シルク・絹への関心の高さ再認識  

一ハイブリッド絹展’98報告−

シルク開発センター
専務理事藤田隆男

 今年度のハイブリッド絹展では、消費者のシルクへの関心が非常に高いということを再認識させられました。初日の 2月24日は、開場後に展示場内の通路の“人口密度”がアッという間に“大”となり主催者スタッフもいささか慌てました。当日の開場の外はとても寒く、その上雨まで降っていたので、入場者数も“それなり”のものかと予想していたためです。二日目も、三日目もこの勢いは衰えることなく続きました。

 開場での案内、説明には、蚕糸科学研究所の現役の研究員やOBの方々に加え同研究所専門委員の方々と事務局が当たりました。オープニング当日の午前中に今回の展示内容の試験研究に樵われた各試験研究機関と各企業の皆さん及び案内説明のスタッフ一同は、試験研究で苦労された事や重点に置いた事柄など、また今後の素材に対する要望事項について検討と打合せを行いました。
 今回の展示内容はハイブリッドシルクを様々な形で提案し、シルクの研究開発が実際にどんどん進んでいることを訴え、全国各地で特産品の『ブランドシルク』が活発に生産され始めていることを重点に紹介しました。
 特別出展には、石神井服飾専門学校からは、シルロン60を用いたワンピースとパンツスーツ。東京服飾専門学校からは、ネオスバンシルクを用いたシルクガーゼのウェディングドレス、(社)日本デザイン文化協会愛知支部からは、色繭の羽二重(黄色〉吹雪更紗地を用いたウェディングドレス、ハクビ京都きもの学院からは、伊予生糸を用いた和服などをそれぞれ出品いただきました。
 これらの作品のシルクが持つ素晴らしさに入場者の方々は、感嘆の声を上げていました。
 農林水産省蚕糸・昆虫農業技術研究所製糸技術研究チームが民間研究家と共同研究したシルクシェル(電気スタンドの笠〉は、来場者の注目を集めていました。シルクの風合いと光沢を持っているため高級感があり、生活空間をエンジョイするのに役立つものとして実用化が期待されています。
 試験研究機関からの出展には、従来からある素材でも少し角度を変えて見直すとこうなった、という作品も多く興味深いものばかりでした。地域ブランドのシルクコーナーには、地域ごとの蚕品種の繭から作られた独特の性質を待った生糸による作品のほか、繭そのものを直接加工した工芸作品も出品され会場の雰囲気をとても明るく楽しいものに盛り上げるのに大きな効果がありました。


(事務局からのお知らせ)

 展示会の出展リストなど資料に若干の余裕があります。ご希望の方は次までお問い合わせ下さい。
 今回の展示会を盛り上げていただきました出展にご協力の各位並びに寒い中をご来場いただきました皆様には紙上をお借りしまして衷心より感謝申し上げます。

・お問い合わせ先=シルク開発センター 03‐3364‐0469



 横浜『シルク博物館』へどうぞ  

横浜シルク博物館
学芸員柴本秋男

  横浜シルク博物館は、昭和34年 3月に横浜開港百周年記念事業として建設されたシルクセンタービルの2階と3階に神奈川県、横浜市及び絹関係業界のご協力よって開設されました。以来約40年の間『浜っ子』(横浜市民)や国内各地だけでなく海外からの観光客にも“シルクの町ヨコハマのシルクミュージアム”と評判をいただいております。

 博物館の場所は、横浜市中区山下町で山下公園の横です。ここは開港当初英国の商社ジャーディン・マジソン商会(英一番館)のあった所でシルクとは古くから馴染ある場所です。

 では、博物館の中をご案内いたします。当博物館は絹に関する科学や色々な技術を理解していただくとともに、絹製品の服飾工芸の美しさを楽しみながら観賞してもらい、絹製品に対する愛好者の論を拡げ需要を促進することを目的としています。

 まず2階は常設展示会場で、繭からきものが出来るまでの工程がわかり易く並べられ、特に4月〜10月の期間は生きた蚕の飼育展示を行っています。また、高磯(村山大島続磯)、いざり機(結城糸由機)、綴織の織機、手描友禅の工程などが常時見られます。ここでは実際に自分で高磯を動かして機織りを体験出来ます。

 次に3階に上ると、重要無形文化財保持者(通称「人間国宝」)の製作されたきものや歌舞伎衣装などを展示しています。
 特に、当博物館のメインである上古−飛鳥−奈良−平安−鎌倉−室町−桃山−江戸−明治−大正と各時代を追って復元した文字通り日本の時代風俗衣装がそれぞれ趣向を凝らしたマネキンに着せ展示してあります。これらの衣装は、『きものの形』『柄皿着付け』などをその当時の文献を元に出来るだけ忠実に復元しています。この展示から日本の伝統きもの文化の足跡を十分に堪能することが出来るでしょう。
 このほかに草木染のサンプル、蚕織錦絵などや蚕糸科学研究所、シルク開発センターの協力を得て新しい絹製品のハイブリッドシルク製品や最近の洋装絹製品も揃えています。

 これらの素晴らしい展示を観覧してみてはいかがでしょうか。

 近年の入館者は、小学生から大学生・服飾関係の学生などの観賞や学習の場として、きものやシルクに興味のある人々、国内や海外からの観光客の皆さんに加えてシルク関係の専門業者の方まで幅広く来場いただき一年中賑っております。

 折々に展示内容の変更や特別展として珍しいシルクの民族衣装を集めた企画展示、美しいきものの企画展など様外こ工夫を凝らし幅広い人々が観賞が出来るように心掛けています。ご来場お待ちしています。

 なお4月25日より1か月間『蚕の道具展とシルクフェア’98』を開催します。ご来場下さい。


イベント情報

春季シルクニット展示即売会
今シーズンに最適なシルクニット製品を多数取り揃えてお待ちいたしております。
・主 催 ジャパンシルクセンター
一期  間 4月21日(火)〜24日(金)10時-18時
・場  所 ジャパンシルクセンター
      千代田区有楽町1−9−4蚕糸会館1階 03−3215−1212
・交 通 JR・有楽町駅 地下鉄・日比谷駅・有楽町駅

『蚕の道具展とシルクフェア’98』
・主  催 横浜シルクセンター 045−641−0841(代表)
一期  間 4月25日(土)N5月25日(日)9時-16時30分月曜日及び5月6日は休館
・場  所 横浜シルク博物館 横浜市中区山下1(シルクセンタービル)
・交  通 JR・関内駅下車徒歩15分 JR、東急東横線・桜木町駅下車バス乗換
                バス下車駅大桟橋駅又は県庁前駅
一入場料 大人300円、学生200円、小学生200円 ※駐車場なし

やさしい染色絵染の講習会
一期  間 4月16日〜9月7日 6か月間10回
・場  所 渋谷区恵比寿南1−5−5 恵比寿駅ビル7階
・講  師 日本絵染協会会長松本広美他
・費  用 有料詳細は次にお問い合わせ下さい。
・お問い合わせ先 日本絵染協会 03−3473−5005