第64号(平成11年 3月15日)

ハ イ ブ リ ッ ド 絹’99 展

シルク開発センター 専務理事 藤田隆男

シルク開発センター主催の「ハイブリッド絹展’99」を、去る 2月16日(火)〜 2月18日(木)の日程で有楽町の蚕糸会館において開催いたしました。
本年は、出展者、出展点数とも前年に比べて増加し充実した内容となり、また、ご来場の方々も多数に上り盛大になった会場でした。
今回の催しは、平成 2年度に第一回が開催されて以来 9回目となります。毎回テーマを定めて開催いたしておりますが本年のテーマは、『シルクの良さは、健康と自然』として、「健康はだれもが願うことであり、また自然は人工に対比して親しまれ、健康によく、自然の恵ともいわれるシルク」を強くアピールすることを狙いとしたものです。

1.特別出展では、清水学園による振袖など和装品とレナ三城のウエディングドレス。

特別出展・シースルーきものと黄繭糸使いのウエディングドレス

2.試作研究出展では、岐阜県生物産業技術研究所による婦人洋装品や行燈・扇子といったものから京都染織試験所のネクタイ地といったオーソドックスなものまで和・洋装品や各種の小物まで二十の研究者から 168点にものぼる様々な作品が出展されました。中でもアライデザインシステム社から出展された肖像画織物は注目を集めていました。

試作研究出展・素材の特性を引き出した力作

3.試作研究機関の出展には、群馬県蚕業試験場などの13機関から62点の作品が出展されました。

4.地域ブランドシルク出展には、信州西山繭ブランド協議会など13者から79点の地域の特色ある作品が出展されました。

5.一般展示には、シルクメーカーの16社から 139点にものぼる多数の作品が出展されました。

今回の展示の中で、シルクの新しい利用分野を広げるものとして障子紙、肉・魚の鮮度を新鮮なままに保つことのできる「絹紙」が注目されていました。

キュプラ芯スーパーハイブリッドシルク

今年度、当センターが試作研究用に無償提供キュプラ芯スーパーハイブリッドシルク(キュプラ芯SHS)は、ドレープ性を要請される作品に多く使われて出展されていました。
糸の素材としては、注目すべきものであり、かつ技術的にも完成しているとの評価を得たものと自負いたしております。
今回ご協力、ご支援をいただきました皆 様には、心から感謝を申し上げます。また次回の研究試作並びに出展につきましても一層のご協力をお願い申し上げます。

製織に工夫を凝らした作品が多い

試験研究機関出展シルクシェルにもの珍しさ

地域ブランドシルク出展 地域の特色ある作品

一般出展 衣料以外でのシルク製品のさまざま


か ご し ま ブ ラ ン ド シ ル ク 展 を 開 催

鹿児島県農産課 今園公也

新しい年の幕開けとともに、1月 8日から13日までの 6日間鹿児島市のデパートで「かごしまブランドシルク展」を開催し、期間中多数の来場者で賑わいました。
展示会は、繭の生産から大島紬製作まで関係者が一体となり、付加価値の高い繭及び生糸の生産を行い、それを原料として新しい大島紬を作り出す取組みを紹介しました。
この催しは、一昨年に続き今回が 2回目であり、大島紬業者と県の機関などで構成する「地域特産シルク創出推進検討会」が協力し、「かごしまブランドシルク研究会」の主催により行われました。
今回展示した大島紬は、平成 9年に生産された「小石丸」「黄繭種」及び繭質優良産地で生産された交雑種などで、これらをすべて生繰り繰糸を行った生糸を原料としました。
また、展示品には、大島紬のほかさまざまな蚕品種の繭、生糸、県内の養蚕を紹介したパネル、繭人形、まゆうちわのクラフト製品、更に桑、絹を使用した食品など広い範囲にわたりました。中でも県蚕業試験場で展示会に合わせて掃き立てた蚕は、タイミングよく展示会期間中に繭糸を巻き始め、来場者から「懐かしい」「かわいい」と、なかなか普段では見られない生きた蚕に年代に応じた歓声が響いていました。
展示会では同時に即売会も行われ、小物を中心に売行きは良好でありましたが、紬の仕立て上がりや反物になると消費者の財布のヒモは固く「ここにも不景気風が」と実感したところでもありました。
会を主催した研究員は、大島紬の特徴である絣や泥染だけにとらわれない独創的な創作活動を行っており、色彩豊かな草木染や鮮やかなデザインが見る人の目を釘付けにし、大島紬に対するイメージを一新するような展示会となりました。
今回の展示会を通して特に印象的だったことは、1.大島紬業界からの注目度が極めて高かったこと、2.先染織物である大島紬はこれまで原料となる繭や生糸に対して関心が薄かったこと、3.このためブランドシルク普及のためPRを積極的に行わなければならないことなどを痛感いたしました。
繭価格の低迷や紬の販売不振など、お互いの抱える問題点を解決するために、今後は「こだわりのあるものづくり」を共通のテーマとして繭生産者、紬業者が共に協力し合いなが ら、「かごしまブランドシルク」確立のために進んでいかなければならないと感じました。

大島紬を見立てる業界関係者

黄繭種や交雑種の繭と生糸

繭人形などの作品


イ ベ ン ト 情 報

’ 9 9 ジ ャ パ ン シ ル ク セ ン タ ー 感 謝 セ ー ル

健康に最適と評判のシルクインナーを中心に全商品15%〜50%OFFでご提供!!

◎日 時 4月6日(火)〜9日(金)午前10時〜午後6時まで(毎日)

最終日は午後5時まで

◎会 場 ジャパンシルクセンター

東京都千代田区有楽町1−9−4 蚕糸会館1階

03−3215−1212


蚕 糸 ・ 昆 虫 農 業 技 術 研 究 所
    シ ル ク フ ェ ア

日 時 4月14日(水) 午前10時〜午後4時まで

内 容 研究所内を一般公開するとともにシルク製品の即売会を行う。

場 所 蚕糸・昆虫農業技術研究所正面玄関ロビー つくば市大わし2−1 0298-38-6026