第70号(平成11年 10月15日)

「’99ゆかた祭り」を終えて

全国きもの教育連合会 常任理事 浴衣祭実行委員長 清水とき

暑い暑い八月八日末広がりの八がダブルに続く幸せの八月八日。
 我が全国きもの教育連合会の「浴衣コンテスト」の日。よく晴れた江戸の名川隅田川河畔にある「リバーサイドホール」において行われた楽しみの日。浴衣は江戸で生まれ、江戸で開発された夏のきもの遊び着。西から東から集まった総勢800人。4才から始まり90代に至る男女約100名が舞台に上がり、江戸の花『浴衣』の楽しい着方を競いあう会である。

展示・実演・参加コーナー賑う

 当日の場内には、数々のきものの展示や実演コーナーが設けられて熱気に包まれていました。中でも、(財)日本きもの文化協会の協賛出品による明治・大正・昭和の各時代の「盛夏薄物」の蔵出し陳列は圧巻でした。また、友禅手描き実演や結城紬の実演コーナーには、重要無形文化財の紬作りの名手の塚原アイ(伝統工芸士)さんや機織りの押戸ミネ(伝統工芸士)さんが茨城県より来場いただきました。この件につきましては、本場結城紬検査協同組合と理事長(奥沢順氏)のご支援の賜物と感謝いたしております。美しく変身する「メイク・ヘアー」のコーナーでは次から次へとミス・ミセスのきもの美人が誕生していました。そして次の「写真撮影」のコーナーでは、プロのカメラマンが待機し、思い出のきもの姿を撮ってもらうのに長い行列ができてしまいました。そのほか食べ物や飲み物のコーナー等も設けられており来場者は、この日1日を満足行くまで楽しみました。

「涼みのスタイルコンテスト」 

舞台の上では、4才から始まり90代に至る男女約100名のコンテストの参加者か待機し、バックミュージック併せてナンバーを告げる司会者の楽しい解説とともに登場し審査員よる第一次の審査を受けました。
 当日の審査員は、当全国きもの教育連合会の小笠原ゆ里会長を初めとして、(社)日本絹業協会の西文秀専務理事、日本真綿協会の佐藤専務、東京本染ゆかた振興会の岩田宏志会長のほか5名の方々と私がゆかた祭り実行委員長として加っわて、10名で審査を行いました。
 第一次審査を通過したのは約40名でした。
 子供連れ家族のペアのゆかた姿は可愛らしく微笑ましく、彼と彼女つつましい愛のゆかたもラブソング。大正ムードのカンカン帽子バパの姿は白地の続ゆかた。子供三人は井桁緋の可愛いリッブル。とにぎやかな登場もあれば、粋な奥様風俗が続き、リユックサック背負いのスノーク姿のリリシイ現代乙女あり、赤ダスキの働き者のカイガイシイママのゆかた姿。かと思えば江戸中形らしい江戸浮世絵ゆかたそのままの江戸手拭を接ぎ合わせた鮮やかな藍染、目立つ事、目立つ事。男物のイナセな白紺縦縞を上手に縫いこなし、90代の明治生まれのおばあちゃんの元気よく格好のよい心意気のゆかた姿。微笑しく思わず拍手の連続、連続。審査にも力が入り手に汗握る審査風景でした。
 審査の結果は、洋服風にゆかたを着こなした若い女性の目立たぬ姿が1点さでグランプリに輝きました。様々な趣向を凝らしたゆかた姿は、それはそれで楽しく観ることができました。
 如何にも涼しいでしょう(賞)、調和よいコーディネイト賞、着こなし賞等様々な賞にそれぞれ豪華な商品が40人に授与されました。
 「’99ゆかた祭り」は、何と充実した和気藷々の催しでした。楽しい楽しい日本の夏、真夏の八月八日を彩る隅田川河畔の思い出深いきもの振興の一日でした。

おつかれさま!! 

 きもの姿が増えますように…と祈るばかりです。ゆかた姿の次に来る 日本の絹のきものその姿をつくり出すのがきものにたづさわる私達の使命であると思っています。
 ゆかたのようにきものを「自由に着る」「私のきもの」を、私がつくるのではなくては・・・国民みんなの、気軽で簡単に自由に着るきもの、世界に共通するゆかたのように楽しいきものを夏以外にも着るように、今私は「国民文化祭」の日、10月24日、岐阜市(産業会館)においてきものファッションコンテストおよび清水とき・きものコレクションショーをいたします。(イベント情報参照)
 エネルギーをファッションを沸きださせ、みんな着る人がっくり出してゆくのです。乞うご期待。「自由に着る。私のきもの、世界を着る、洋と和の融合」ご一緒に参加してみませんか。日本の文化みんなが美しく幸せに生きるために。お待ちしております。


第22回国際絹業協会〈ISA〉大会の報告

社団法人日本絹業協会 専務理事 西 文秀

 第22回国際絹業協会(ISA)大会は、ISA創立50周年記念大会として去る7月5日(月〉から9日(金)までの5日間フランスのリヨン市で開催された。
 会議には、21ヵ国から147名の代表が参加しました。開催国のフランスは別として、イタリア、スイス、中国などから多くの方々が参加し、日本からも同伴者を含めて21名が参加した。
 特に今回は、記念行事としてリヨン繊維博物館で50周年記念展示会が開催され、日本からも(株)西陣織工業組合、龍村美術織物など多くの方々にご協力頂き絹織物、絹製品を出品することが出来、日本の代表的な絹織物、絹製品を紹介することが出来た。
 また、群馬県からは、染色作家2名を含めて7名が参加し大会会場で染色の実演、作品の展示等のワークショップを開催し「群馬の絹」に参加者の注目を集めた。

大会の会議の概要 

 会議は、初日の理事会、総会に次いでプログラムに従って各部会が開催され熱心な討議が行われた。その中から主なものをあげると、常任執行委員会の会長にはイタリアのミケーレ・カネパ氏が選出されるなどISA役員の新しいメンバーか選出された。
 主要生産国から今年の繭・生糸の生産の動向等が報告された。日本からは、国家代表である(社)日本絹業協会の二瓶会長が日本の現状について英語でスピーチを行った。
 世界の繭・生糸の生産の大半を占め、各国から注目されている中国からは、今年の繭生産は昨年並であるが、生糸需要が不振のため製糸工場は繰糸設備を縮小しているとの報告があった。ブラジルは、昨年に比べ大きく減産するとのことであった。
 絹の需要について各国から報告が行われたが、日本だけでなく各国とも絹の需要の停滞と価格の低迷により一段と厳しさを増していると云う感じで蚕糸業の将来に強い危機感を抱いていた。
 こうしたことから、今大会では、絹の新たな需要をどうして創出し、蚕糸業の活性化を図ることが大きなテーマになった。
 フランスとイタリアのファッション産業に携わるデザイナー、ジャーナリストからは、シルクのマーケッテングを調査した研究成果などが発表され、また、エルメス社のネクタイ担当者からは、エルメスのネクタイ作りに対する取り組み姿勢が報告された。その内容は、何れも消費者が何を求めているかを的確にとらえ、これに応じて着心地の良くて、常に新しいものをどうして創出するか、絹に関する消費者教育の重要性など興味ある内容であった。

今大会の成果 

 このように、多くの出席者から、世界からシルクを無くしてはならないと、各国が協調してシルクを再構築しようではないかと強い意思表示がなされたことは今大会の大きな成果であったと思います。
 各国がISAを中心として現在の苦境を打破し21世紀のシルク産業の再興を目指して新たな動きが出てきたことに希望をもって帰ることができました。


イベント情報

シルク博物館リニュ−アルオ−プン記念特別展

汐染めの美・織りの美、人間国宝作家の作品を中心として

日 時:10月14日(金)〜11月7日(日)午前9時〜午後4時 月曜日休館

交 通:横浜シルク博物館 045‐641‐0841

後 援:文化庁、神奈川県、横浜市、日本絹業協会他

入場料:一般600円、高・大学生200円、小・中学生100円、65才以上300円


99秋冬シルクニットコレクション

ジャパンシルクセンターで、シルクニット秋冬物の新作発表会を開催!!

スーツ・ワンピースもオーダーのご注文も賜ります。

出展品はメーカーの直販価格で提供。

シルク長袖ブラウスなどの特価セールも併催、お楽しみにお出かけ下さい。

  ※参考:シルクブラウス19,000円が6,000円(点数に限りがあります)

日 時:10月27日(水)〜29日(金)但し29日は午後4時まで

場 所:ジャパンシルクセンター

千代田区有楽町1−9−4 蚕糸会館1階 603‐3215‐1212


第38回農林水産祭『実りのフェスティバル』

日 時:11月5日(金)〜7日(日)午前10時〜午後5時まで(但し7日は午後3時まで)

場 所:東京ビッグサイト西展示棟4階入場料:無料

交 通:新橋」一国際展示場正門前(ゆりかもめ)

新木場駅(JR・地下鉄乗換)」国際展示場駅下車徒歩5分(臨海副都心線)

日之出桟橋(JR浜松町駅そば)、一有明客船ターミナル(水上バス)

主 催:農林水産省・(財)農林漁業振興会

会場には日本絹業協会・ジャパンシルクセンターの特設展示販売場コーナーが設けられています。


国民文化祭ぎふ’99

日 時:10月24日(日)〜31日(日)

シルクイベント:さものファッションコンテスト・清水ときさものコレクションショー・24日

日本きもの文化協会・日本絹業協会展示(24・25日)、

県シルク団体展示(29〜31日)シルクファッションショー(30日)

場 所:岐阜産業会館 8058−272−3921

交 通:JR岐阜駅から市営バス、岐阜バス(岐垣線)の「県庁」又は「県民ふれあい銀行」

行きに乗車『産業会館前』で下車

主 催:文化庁、岐阜県、(財)日本さもの文化協会、他

協力・協賛:(社)日本絹業協会、他


「まゆの花展」〜まゅ玉でつくる・チュ−リップで染める〜

まゆ及びシルク製品の展示、実演、販売

日 時:11月13日(土)・14日(日)13日午前10時30分〜午後7時まで14日午後4時まで

場 所:表参道・新潟県ネスパス

交 通:JR山手線「原宿駅」から徒歩10分。地下鉄千代田線・銀座線・半蔵門線

「表参道駅」A2口から徒歩1分

出展者:朝日村まゆの花の会、チューリップ工芸

主 催:新潟県農林水産部園芸・流通課

編集協力:農林水産省畑作振興課、農畜産業振興事業団


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